真空管OTL用電源
日曜日、真空管OTLパワーアンプの電源スイッチをONにしたらジジジジという音と白い煙が出てきた。すぐにOFFにして、換気後に天板を外した。
煙の発生位置から200Vレギュレーターが怪しいと最初に思ったが、レギュレーター基板の見た目は全然問題ない。周辺をよく見てみると、突入電流防止のパワーサーミスターが割れていた。写真の8D-18というのは常温時に8Ωのサーミスタという事だが、テスターで計ってみると20Ωに増えている。割れた部分に液化した中身が冷えて固まったような汚れもある。これまで10年働いたので充分だ。
この8Ωという値は製作時に適当に決めたものだ。MJの金田さんの記事を見ていくと、トランスレス真空管パワーアンプで2段階スイッチを使うようになっている。いくつかの記事を読むとラッシュカレント保護抵抗値は18Ωが適正だと書いてある。手持ちがあるので常温時5Ωのサーミスタを4個直列にしてみる。それによって発生する問題は保護回路のパワーオンリセットがうまく動作しなくなるということだ。電源ON時に保護回路をセットして正負160Vをシャットダウン出来なければならない。
保護回路でセットパルスを生成するのは820kΩ、0.1μF、NANDだから時定数は82msecしかない。1μFを追加して約1秒の時定数とし、セットパルスを長い時間出力できるようにしてみる。
パワーアンプの電源スイッチ周りの回路は以下のようにする。
以前はよくスイッチ両端にスパークキラーを付けていたが、それではOFF時にも電流が流れるし、そもそもコイルからスパイクノイズが出るのだからトランス両端に付ければいいのだ。
電源内部である。パワーサーミスタを外した。スパークキラーの位置をトランス巻き線側へ移す。200Vレギュレーターの2SA1967はMSPA92という300V耐圧のPNPトランジスタへ交換する。
取り出した200Vレギュレーター基板に、真空管より高くなるようサポートを着けておく。
2SA1967のハンダを吸取り線で除去して外す。
MPSA92はEBCというピン配列だ。
パワーサーミスタを4個基板に乗せ、サポートを伸ばして固定した。放熱の点からも良い。
タイマー基板の0.1μFに1μFを並列に追加した。これで長い時間セットパルスが発生するはずだ。
キャノンコネクタをパワーアンプから外しテストで電源SWをオンにしてみる。45秒で200Vレギュレーターが動作し、90秒で保護ランプが消え各所の電圧が無事に出ているようだ。セットパルスも問題無く発生しているようだ。OFFにして100Ω5W抵抗で2個の470μFを放電させ、キャノンコネクタを接続した。
今まで通り、パワーアンプは動作するようになった。SWオンで部屋が一瞬暗くなる事は全く無くなった。20Ωの制限抵抗値が適正なのだろう。電源部の焼けたようなにおいもほとんどなくなった。あれは壊れかけていたパワーサーミスタから発生していたことが分かった。
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